1月26日の夢(広告代理店)

 広大なフロアの広告代理店に勤めている。お昼の弁当を開いて食べようとすると、割り箸の片方が折れて短くなってしまい、使えない。困っていると経理課の女性が来て、箸を貸してくれた。食べ終わって返却に行く途中、ゴミ箱があったので、弁当のからを捨てるのと一緒に、うっかり箸も捨ててしまった。「あっ、捨てちゃった!」という女性の声に慌てて箸を拾い直す。洗面台を探して水洗いした上で、経理課に返しに行く。経理課では一つの長いデスクに三人の女性が座っているが、顔を知らないため、誰が箸を貸してくれたのか分からず、真ん中の女性に礼を言って返却する。
 席に戻ると、ぼくの椅子にデザイナーのSくんが座っている。「一色さんの引き出しに入っていた小さなカードの写真をクライアントが気に入ったというので、使わせてほしい」という。ぼくは引き出しを開けて、そのカードを確かめながら、「これは近くの事務所にいるカメラマンの作品だから、著作権が問題になる。すぐそばにいる人だから、こっそり使うわけにいかないよ」と答える。Sくんにカメラマンの事務所を教えようと席を立ったところで、「〇〇〇〇です」と誰かに挨拶している女性の声がする。〇〇というのは、何十年も前に海外ツアーで一緒だった人の名前だ。てっきりその人だと思い込んだぼくは「〇〇さん!」と呼びかけて走り寄るが、その女性は見上げるほどに背が高く、彫りの深い顔立ちで一目で別人と分かる。しかし、名前を呼んでしまったので後にはひけず、とりあえず挨拶しようとするが、名刺がポケットにない。急いで席に取りに戻り、近道をしようと一回階段を降りる。外は雨がしとしと降っている。そこから一階のフロアに入りなおして、反対側を目指すが、そこはマーケットらしく、出口に鎖が張られてガードマンもいるので、なかなか外に出られない。ようやく外に出ると、快晴である。二階への外階段を昇ると、さっきの〇〇という女性が「まだ待っていてくれたんですね」と、遠くから呼びかけてくる。ようやく彼女のそばに行き、持ってきた名刺を差し出すと、名刺は真ん中から引き裂かれている。しかたなくぼくはそれをつなぎ合わせながら「一色です」と挨拶する。

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