11月12日の夢(新年会の怪異)

 お正月の新年会に出席する。舞台に向かって椅子が講演会形式に並び、固定椅子のほかに通路にも可動椅子が置かれている。会場はぎっしり満員だ。ぼくは遅れて行ったが、妻が右の通路に並べられた椅子席を確保しておいてくれたので、無事に並んで座ることができた。
 会の最後に手締めが行われることになる。三々七拍子である。ぼくは拍手のテンポが一拍遅れてしまい、ちょっと恥ずかしい。手締めの後、右の席に座った痩せた老女が大きく拍手をし始めるが、会場はしんとして誰もそれに応えようとしない。気まずそうに彼女もやめてしまう。気がつくと、会場は明かりが消えていて、真っ暗になっている。なんだかお葬式のようだ。司会者の男性が「お茶の一杯も差し上げずに失礼しました」とマイクで言うと、頭の禿げた男性が「いやいや、そんなこと気がつかなかったよ」と応じる。男性の右手には缶ビールが握られており、ぼくは「こっちは飲めないんだから、お茶の一杯ぐらい飲みたかったよ」と思う。

カテゴリー: パーマリンク