7月3日の夢(柿の木の下の会社)

 夜、会社で残業している。会社といっても、そこは名古屋の昔の実家の庭だ。ぼくは大きな柿の木の枝に書類を吊したりしている。もう夜の9時で、ぼくのほかに庭のデスクに残っているのは社長と営業部長ぐらいだ。もう帰ろうと思い、タイムカードを押そうと屋内、つまり実家の中に入ろうとする。すると、屋内から親会社の社員たちがどどどっと入れ違いに庭に降りてくる。誰もぼくの知っている人はいない(世代が変わったんだなあと思う)。部屋の中にはタイムカードに似た機械が3つあるが、いずれも似て非なるものなので、結局タイムカードを押すのはあきらめる。
 次に企画している展覧会のための資料の本を沢山抱えて、隣の展覧会場に入る。そこは巨大な地下洞窟のようなところで、洞窟の地面にも壁にもベンチがあって、沢山の人がワークショップに詰めかけている。ぼくは入口近くのベンチに腰を下ろし、資料の探索に熱中する。人々はリーダーの掛け声のもと、一斉に動物のような身振りをして地面に絵かメッセージのようなものを描いている。突然、隣にいた若い男がぼくに「おい。やれよ!」と声をかける。会場にいながらワークショップに参加していないのは、ぼくだけだったからだ。ぼくはびっくりして、「あっ、ああ」と曖昧な返事をする。昔はもっと自由な雰囲気だったのになあと思う。しかたがないので、ぼくはベンチで目をつむり、寝たふりをする。結局、展覧会を開くのに十分な資料は見つからなかった。困ったなあと思いながら、隣の会社へと戻る。

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