8月23日の夢(判定する女性)

 雑誌の企画を沢山考えて、パソコンの中に一覧表として書き込む。暗い画面に白文字で浮かぶ数多くの企画案の中で、使えそうなのは多分一つだけだろう。どれが使えそうかを判定してもらうために、ぼくはある店の中に入っていく。女主人はぼくを見て、いったん店の奥に姿を消す。その間に、他の出版社の記者や編集者が何人も入ってきて、店の中は立ったまま彼女を待つ人たちでいっぱいになってしまった。みんな自分の立てた企画を判定してもらいたいらしい。女主人が再び戻ってきたとき、これらの記者たちが一斉に話しかけるのではないかと、ぼくは身構える。だが戻ってきた彼女に話しかける人は誰もいない。ぼくは企画の一覧表を見せながら「音には音楽と音楽でないものがあるけれど、空気の振動だということではどちらも同じです。それなのに音楽と音楽でない音とがあるのはなぜか、というテーマで書きたいのですが」と女主人に尋ねる。しかし彼女は「そんな企画ではだめです」と、ぴしゃりとぼくを撥ねつける。ぼくはお礼を言って引き下がる。
 外へ出て、家へ帰ろうとする。そこはどこか地方の小都市らしいが、どこだか分からない。鉄道の小さな駅があったので、路線図を見上げる。けれど、路線図も地図もこの駅の近くしか表示されておらず、どうしたら家のある駅に戻れるのか見当がつかない。

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