10月30日の夢(人工皮革)

 妻と駅で待ち合わせをした。妻はKという詩人の出版記念会の帰りで、別の男性詩人と連れだってやってきた。Kの記念会のプログラムを見ると、一番最後に「人工皮革」と書いてある。これは先頃都庁の職員と結婚して皇族をやめた女性のことを暗に指した言葉らしい。この言葉に対して、その元宮様は「これでは差別じゃないか。せめてアンドロイドと書いてもらった方がよかった」と抗議したそうだ。連れの男性詩人は「それより、このKの文章の一行目はひどいよね。私は既に書き直してしまいましたが」と言う。ぼくは彼を「ひとの文章を勝手に直すのは著作権法違反ですよ。確かにぼくもこの一行目は駄目だと思いましたけどね」とたしなめる。いつのまにかぼくと妻は二人だけになって帰り道を急いでいる。どうやらうまく連れの男をまいてしまったらしい。

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