11月14日の夢(タンスでおしっこ)

 何かのお芝居を見るために、リュックをかついで家を出た。途中の建物に人々が集まっている。ここでエレベーターに乗り換えるのを待っているのだ。ぼくはリュックのほかに二つの重たい袋を持っている。いつもはこの建物の棚にその荷物を置いて、身軽になって劇場へ行くのだが、今日に限ってそれでは荷物を盗まれるのではないかと不安になる。そのまま三つの荷物を持って、出発する。
 ところが、外に出ると真の闇だ。闇の中で、若い女性一人を含む四人の声がしている。手探りで進むうち、やっと誰かが建物のドアを開けてくれ、その建物の内部からの淡い光で、互いの姿が見分けられるようになる。
 白昼の緑豊かな住宅街を歩いていて、おしっこがしたくなった。ぼくは知らない家に上がり込んで、一番奥の部屋まで行き、タンスの一番下の引き出しを開ける。引き出しの中は青いソファーのような布張りだ。トイレ以外で、大人がおしっこをしていいのは、タンスか机の一番下の引き出しの中だけと決まっている。だから、ぼくはその引き出しにおしっこをする。脇にはガラス戸があって、外の道路が見える。そこに眼鏡をかけた小学生の女の子が自転車に乗ってやってきて、ガラス戸の向こうで止まり、道路に寝そべる。ぼくを見ているわけではないが、悪いところを見られたようで、急にぼくは不安になる。やっと用を足して、その家の家族や近所の人がおしゃべりをしている縁側から、外に出る。誰もぼくのことは気にとめない。だが、地平線あたりのはるか遠くにいる男性がぼくの行為を見ていたような気がして、ぼくはとても恥ずかしくなる。

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