6月15日の夢(自殺常習者)

 自殺衝動を抑えられずに神経病棟に入院している若い男性と向き合い、その話を詩人のN・F氏とぼくとで聞いてやっている。その若者の主治医をしている若手医師自身も実は自傷行為の常習者だという。この自殺常習者の男の話は長いのが欠点だが、「ぼくにとってそれを聞いてあげるのは少しも苦痛ではないよ」と、男に言ってやる。
 すると、男はいろいろな植物の名前を沢山挙げた上で、自分が好きな順番にその植物のリストに番号を振っていく。N・F氏はそれが我慢ならないらしく、「ほら、そうやって好きな順番をつけるところが、あなたのいけないところだ。植物に順番なんて要らないんだ。人間に順番がつけられないのと同じように」と批判する。ぼくは彼の言い方に反発を覚えながらも、「なるほど、その通りだなあ」と思う。
 そのN・F氏の書いた教科書に、一個所空欄になっているところがある。そこに当てはまる単語をぼくは当てなくてはいけない。みんなは分かっているみたいなのだが、ぼくはどうしてもそれが分からない。「待って! 待って!」と言いつつ、ぼくは焦って「遺伝?」「心?」「性格?」と、いろんな言葉を当てはめてみるが、それらは皆間違っているらしい。

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