9月20日の夢(子犬殺害)

 大きな川の堤を歩いていると、岸辺の土の中からちょうど蝉が羽化しかけたところだった。ぼくは自分の強さを誇示したくて、そのか弱い蝉をぶんなぐる。穴から出てきた蝉はいつのまにか子犬に変わっていて、ぼくに殴られたために鼻から粘液を出している。今にも死にそうな重傷であるにもかかわらず、無垢な子犬はぼくに向かって、「ぼくは四番目に生まれたから幸せだった」と日本語で話しかける。ぼくは子犬にそんな知性があることに驚くと共に、そんな知性あるものを殺そうとしたことに恐怖にかられ、右手で子犬を払いのける。子犬は土手を転げ落ちて、視界から消えた。ぼくは茫然として立ちすくむ。

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