9月27日の夢(王女の結婚と闘犬)

 王女様が結婚することになり、そのお祝いに続々と人々が集まっている。ぼくもそのお祝いを見物に出かけたが、なぜか電話ボックスの中でうたた寝をしてしまった。ふと目を覚ますと、ちょうど「20人までが王宮に直接お祝いに行ける」と放送されているところだった。てっきり長い行列ができていると思ったのに、行列はなく、ぼくが出ていくと、「ちょうどあなたで20人目です」と言われた。
 地下鉄のホームで、王宮へ行く電車を待つ間に身体検査をされる。19人目までは何も問題なかったが、ぼくは携帯などをポケットにいろいろ持っていたため、怪しまれて荷物を全部没収されてしまった。呆然としているうちに、電車が来た。没収された荷物は多分この駅にあるのだから、乗らない方がいいのではないかと迷いながらも、電車に乗ってしまう。荷物の中には急ぎの大切な仕事の材料が入っていたのに、これで全部駄目になるなと思う。そこへ知人がほかの人々と一緒に乗り込んできた。結局、21人目以降の人たちもお祝いに行っていいことになったのだという。ぼくは彼に、荷物がどこに行ったのか分からなくなった窮状を訴える。
 そこへデパートの大きな買い物袋をいっぱいぶらさげた女性が、乗車ドアでなく降車ドアから乗り込んだのに、運転手が腹を立てて文句を言う。だが、女性客は無視する。ぼくは発車に備えて、運転席の近くのつり革につかまる。窓ガラスに汚れがあると思って見ていると、それは天井から吊り下がった何かの虫なのだった。電車が走っていく前方に、犬が三匹現れ、三匹は一斉に後足で立ち上がって見せる。車内の人々はみんな「かわいい!」と叫ぶ。
 次の瞬間、犬たちは向かい合って、互いに相手の顔を噛み合う。これは闘犬なのだ。一匹のやさしい顔をした犬の顔には、相手の犬の牙のあとの深い穴が三つもあき、その穴の底には血がにじんでいるのが見える。この犬は負けたのだ。

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