10月24日の夢(名刺と漫画家)

 クライアントの女性に連れられて、ロビーにある来客用の打ち合わせスペースに、自分が先頭で入ろうとする。スペースの入り口から顔を出して、ぼくに挨拶したのは今をときめく女性漫画家だ。ぼくは財布を取りだし、中から名刺を一掴み取り出す。ぼくは名刺を財布に入れていて、しかもその名刺は4種類もあるのだ(これは事実。肩書きや職名がいろいろあるので。もちろん「詩人」なんてのはありません)。しかし、一枚も人に渡せるような、きれいな名刺がない。名刺といっしょに年賀状のために描いた漫画も何年分か入っている(我が家の年賀状ならぬ「漫画状」もすっかり有名)。それらをテーブルの上に思い切り広げたので、クライアントの女性に「あらあら、これは何ですか」と言われてしまう。「漫画も書いております」とジョークを言ってみるが、漫画家はそれらを見てもニコリともせず、一言も発しない。「ようし。一番きれいな名刺はこれだ!」と陽気に叫んでみるが、まともな名刺は一枚も見つからず、結局名刺を最後まで渡せないまま、会見が終わってしまう。

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