4月23日の夢(大邸宅)

 どこか田舎にある三階建ての大邸宅に滞在している。ぼくは三階にいたのだが、そこから二階に降りてきて、なぜかトイレを探し始める。邸宅は地形を上手に利用したためか、両端の切れた三日月型をしており、したがって廊下も曲線を描いている。廊下は片側だけ、ドアがいくつも並んでいる。そのドアの一つをぼくが開けようとする前に、邸宅の主人である老人がバスタオルを巻いただけの半裸の姿で、ちょっとだけ廊下に出てきた。両目がロボットのように赤く光っているのが印象的だ。廊下には執事の男達が何人かいて、ぼくに「この館では主がバスルームに入っている間は主優先になり、誰も入ってはいけないんだ」と注意する。だから、二階では今ぼくはトイレに行くことが許されないのだ。ぼくはその間に真ん中のドアを開けたり、端のドアを開けたりしてみるが、どのドアを開けても同じ廊下に出てしまい、その廊下に面したドアはすべてバスルームに通じているので、開けることができない。
 廊下には天井から床まで全面ガラスになった大きな窓がある。そこから山が見える。野原も山も火山灰のようなものにおおわれていて、山の斜面は木ではなく、もしゃもしゃに絡まった土色の紐のようなもので覆われている。それを見ながら執事の一人が「本当は主を外に連れ出すべきだよなあ。私も名前を変えますから、と言って・・・」と言う。そのとき、山の斜面を上から下に向けて、土煙が矢のように降りてくる。誰かがスキーのようにして滑り降りてきたとも、雪崩のような現象にも思える。
 ぼくらは既に外に出ていて、そばに女性詩人がいる。彼女は「中島みゆきって、まだお若いんですか?」と尋ねる。執事は「いや、今年もう59ですよ」、ぼくは「もう60近いですよ」と、同時に答える。
(現実には中島みゆきさんはまだそんな年齢ではないと思いますが・・・)

カテゴリー: パーマリンク