10月17日の夢(お弁当)

 クライアントの事務所に行くと、女性の担当者から分厚い雑誌の校正刷りを渡された。その校正をこの場でやるように指示される。ぼくらはそのとき立派なソファに座っていたが、一応遠慮して、「ここから別の席へ移動した方がいいですよね」と言うと、「ええ、じゃあここで」と指示されたのは、窓際の粗末なデスクだ。他の女性社員がデスクの下にカーペットを敷いてくれるが、それも継ぎの当たったおんぼろである。
 お腹が減ったので、街でお弁当を買った。大きな球形のカキフライが沢山入った「カキフライ弁当」だ。自分でも驚いたことに、歩きながら蓋を開けて、食べ始めようとする。だが、箸がない。幸い、入っているのはカキフライとお寿司だけだから、手づかみでも食べられそうだ。
 それでも、座って食べられるところを探して、駅の方へ曲がる。しかし、座れそうな場所には人々が座っていて、適当な場所が見つからない。
 町の路地には、木製の粗末なベンチがあらゆるところに置いてある。どうやら、この路地全体がカフェになっているらしく、どのベンチにも汚いかっこうの若者たちが座って、飲食したり、煙草をふかしたりしている。空いた席を探しながら歩く。ちょうどうまくあいているなと思ったテーブルには、ぼくより一足早く向こうから来た若者たちのグループが座ってしまう。それでも、なんとかそのテーブルの側面の席を一つ確保できた。

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