9月12日の夢(蛇口)

 南の島へ旅行に来ている。夜お腹が減ったので、ホテルの外にラーメンを食べに出ようと思う。外へ出ると、そこは沖縄の海岸に近い場所のようだ。なんだか学校の校庭のような広い空き地が目の前にあって、門の外に家並みが見えるが、海は見えない。ラーメン屋くらいここにもあるだろうと思って探すが、見当たらないので部屋に戻る。
 部屋には「**と思想」誌の編集委員のOくんとM編集長とがいる。ぼくはやっぱりラーメンを食べたいという気持ちを抑えることができず、彼らに「ぼくはラーメンを食べてくる」と言って、再び部屋を出ようとする。すると、部屋に書類などの荷物がたくさん散らかっているのが目にとまる。ぼくはそれらを「これはOくんのだよね」「これはMさんのだよね」と言い、自分のものではないことを確認して、なぜだかほっとする。
 外に出ると、そこは長い廊下だ。いつのまにか自分の住んでいるマンションにシーンが変わっている。左側に地上へ降りる階段に続くドアがたくさんある。ぼくは長い廊下を一番奥まで行き、一番奥のドアを開けようとするが、そのドアは釘付けにされている。このマンションはもう閉鎖されており、ぼくらは移転しなければいけないのだと思う。廊下を少し戻り、奥から二番目の階段を降りる。
 すると、そこは今はない名古屋の実家の裏庭だった。黒く湿った土から、Jの字を逆立ちさせたような形の水道の蛇口が何本も無秩序に突き出している。ぼくはその一本の蛇口をひねって、水で手を洗う。

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