7月10日の夢(仲間外れのエレベーター)

 都心の道をN氏と歩いている。この裏道にN氏の紹介してくれたアパートがあり、そこに上京する知人の家族を住まわせることになったので、アパートの下見をするのだ。部屋に入ってみると、畳が波打ち、隙間から床下が見えたりしているものの、やや手狭とはいえ、まあまあの物件である。大家に挨拶をしてから外に出る。

 外は冷たい雨が降っている。傘を差して歩きながら、ぼくはN氏に「この立地でこの値段ならいいね」と話しかける。N氏は小走りに街路の反対側に行ってしまうので、ぼくも遅れないよう殆ど全力疾走で彼に追いつく。そこにN氏の妹二人が待っている。まだ小学生でブラジル人だ。薄着で、日本語はあまり話せない様子だ。そうか、N氏がエキゾチックな顔立ちをしているのは、ブラジルにルーツがあったからだと思う。二人に近づこうとすると、両手を交差させて「来るな」という合図をするので、ぼくは立ち止まる。

 かたわらの建物に入り、N氏とエレベーターに乗る。あとから眼鏡をかけたいかにも日本人の典型的なエリートといったタイプの若者たちが何人かやってくるが、みんなエレベーターの中のぼくらを見て乗ろうとしない。N氏は「ちっ。そういうことか!」と吐き捨てるように言い、「閉」のボタンを押そうとする。さらに後からやってくる若者たちを見て、ぼくは「待って! ほかにも来る人がいるよ」と言うが、彼らもエレベーターに乗ろうとはしない。

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7月1日の夢(袋)

 会社のデスクを整理し、デスクの抽斗の荷物を全部リュックに入れて持ち帰る。殆どが汗の染み込んだ服で洗濯しなければならないが、まだ買ったばかりの新品の服もある。

 自宅でそれらをリュックから取り出し、洗うものと新品とに分別しようとする。大きな紙袋二つに分類して詰め込んでいくが、一方が少しだけ入りきらない。そういえば妻の部屋に紙袋が沢山あったと思い出し、借りに行く途中、廊下に円筒形のごみ箱があるのを見つけた。ゴミ箱の上にちょうどいい紙袋がいくつも置いてあるが、どれも何か不用品が入っている。ちょうどやってきた妻に、その袋の一つを分けてもらえないかと尋ねる。

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6月20日の夢(市役所)

 夕闇が降りてくる頃、軽井沢のような山道を歩いている。向こうから馬車やサイクリングの外国人たちがやっきて擦れ違う。早く目的地に着かないと日が暮れてしまうと焦り、ぼくも急いで彼らの後を追う。

 着いたのは市役所だった。狭い室内はゴミ屋敷のようで足の踏み場もない。男性職員が一人だけ席に座って仕事しているが、ぼくには目もくれない。市長室に入ったぼくは市長の椅子にしばらく腰かけてみる。しかしあまりに敬意を欠いた行為だと思い、立ち上がって部屋から出る。瓦礫をよけながら数段階段を降り、玄関を出ようとする。エントランスの地面には一面に毛虫や芋虫が這っている。ぼくは地面すれすれに体を傾けながら、そこを擦り抜けようとするが、今にも虫たちのいる地面に体が触れてしまいそうだ。

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6月16日の夢(パフォーマンス・コンテスト)

 ぼくは学校で二つのクラスに席がある。一つのクラスでは実際に出席するが、もう一つのクラスでは自分の席に古着を山のように積み上げて、自分の代わりにする。

 今日はパフォーマンスのコンテストを観に行く日だ。仲間の男性と街に行き、まずランチの食材を買い込む。彼が買い物した店にぼくも入り、プラスティックのケースに食材を詰め込んでもらう。空腹なので三つも四つも買い込む。それを持って歩いていくと、トイレがあるので入る。出入口には分厚いカーテンがかかっている。ところがドアを閉めようとすると、鍵がかからない。これでは用を足せないので出ようとすると、女性二人がおしゃべりしながら中に入ってきてしまう。「入ってます」と声をかけるのだが間に合わない。しかたなく彼女たちに鍵が壊れていることを説明し、「あなたたちなら一人がドアの外で見張っていれば、用を足せるだろう」とアドバイスする。さらに街を歩くと、食器を店頭に並べているお店がある。ぼくはそこから器を一つ失敬し、それにさっき買った食材から飲み物を注ぐ。ちょっと借りるだけなら大丈夫だろう。そのときどこかから騒然とした声が聞こえてくる。ぼくの連れの男性が街の人を巻き込んでパフォーマンスをしているという。慌てて駆け付けると、街の一角に深く四角い穴のような場所があり。中が地下広場になっている。そこで連れがパフォーマンスをしているらしいのだが、いくら身を乗り出して眺めても見つけることができない。

 コンテストの会場に着いた。ぼくは最前列に着席する。客席真ん中の仕切られたスペースがパフォーマンスの舞台になっている。予選では2,3人のコンビで演じるのだが、今日は決勝なので1チームが十数人である。その大人数が息を合わせて演技をするので大変そうだ。ふと気づくと客席のぼくの周りに三名の男女の有名人の姿がある。そのうち一人は竹中直人だ。彼らはもともと知り合いなのか楽しそうに談笑しながら、演技の批評をしており、ぼくも彼らの仲間に加わって談笑する。

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6月14日の夢(貨物列車に積まれた大仏たち)

 テレビでアニメ映画を観ている。画面では緑豊かな森の中の線路に貨物列車が停車し、扉が開く。中には銅でできた大きな仏像が何体も、顔体手足がばらばらになった状態で隙間なく詰め込まれている。しかし彼らは意識があり、生き物のようである。その中の一体の顔か体の皮膚を別の一体の指先が鋭くえぐって傷つける様子が、ドアの外から見える。

 やがて貨車の中から巨大な仏像の頭だけが出てきて、地面にガーン!と大きな音を立てて着地する。彼は貨車の中で自分が一番大きく、力も強いと思い込んでいるらしい。頭に続いて手足も出てこようとするが、何かに引っかかる。見ると真っ白な手袋だ。しかも巨大である。ということは、自分よりももっと巨大な大仏がこの貨車には乗っているということか。それに気づいた頭だけの仏像はぞっと体を震わせる。

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6月7日の夢(沖縄でのど自慢)

 沖縄でのど自慢の収録があるので、ぼくは助っ人スタッフとして現地入りする。

 会場に入ると、男性スタッフたちがデスクの周りにずらっと座っている。ぼくもそれに加わるが、なぜか皆のぼくを見る視線がひどく冷たい。建物は列車のように長く、細い通路が沖縄の奥深くに向かって延々と続いている。ぼくは車内を進むように奥へ奥へと進んでいき、収録現場の場所でドアを開けて外に出る。

 川の土手の上で本番が行われていた。ぼくは邪魔にならないよう、そっと身を隠して見ている。すると、その現場ではのど自慢よりもっと生々しい事件が発生していたことに気づく。

 本社に戻ると、Tくんが一束のネーム原稿を差し出し、「これに墨入れをして発表してもいいですよ」と言う。受け取って見ると、それは沖縄ののど自慢の現場で起きた生々しい事件の内情をあばくストーリーだった。墨入れしたいと思うが、ぼくの作画の実力では無理だろう。誰か第三者に頼んでよいものかと思い悩む。

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6月6日の夢(王女と蛆)

 王宮の広間で王女と食事をしている。ぼくのテーブルの上には蛆がたかっている。ぼくは恐怖のあまりテーブルをひっくり返す。王女に「うじがたかっている」と言うが、王女は「私のテーブルに蛆はいない」と答える。

 洋服ダンスの抽斗を開けるが、そこにぼくの靴下は一足もない。

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6月5日の夢(デパートで買い物)

 デパートに家人と買い物に行く。家人は荷物や上着をレジ前のテーブルに置いたまま、どこかの売り場へ出かけたままだ。とりあえずカートに山盛りの買い物をレジに通すことにする。レジ係の女性が「袋はご入用ですか」と尋ねるが「要らない」と答え、レジの右奥にあるカウンターで商品をエコバッグに詰める。家人の荷物と合わせるととても一人では持ちきれないなと思う。

 場面は変わって、戦後の住宅地の裏道を歩いている。ローラースケートらしいものを足にはいた10歳ぐらいの男の子が滑走してくるが、ぼくの目の前でつるりとスケートが滑ってつんのめり、「うわっ」と声を出すが、なんとか持ちこたえてそのまま滑っていく。空き地のある路地を通り、ぼくは家人と泊まっているホテルに向かう。

 ホテルの枕元にはタオルや書類などの束が置かれている。それをまとめて別の場所に移動させるが、その中に水の溜まった家人の自転車用ヘルメットがあったことに気づかなかった。それをうっかり逆さまにしたために、中の水が床にこぼれて水溜まりになっている。とても青く澄んだ水が、ピラミッドのように盛り上がっている。慌ててタオルで拭おうとするが、水を拭き取ることはできない。

 そこへ家人が戻ってきた。水の不始末に慌てるが、「デパートにまだ荷物があるよ」と言うと、「そうだった。まず二階に行かないとね」と答える。ぼくらは急いでいっしょにデパートに戻ることにする。

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5月28日の夢(映画祭)

 アメリカの地方都市で行われる有名な映画祭の会場にまぎれこむ。映画はスクリーンではなく、会場の空間そのものに投影されている。青黒い夕暮の田園風景の中を日本人の少年と父親とが右手の方角に連れ立って帰っていくシーンが観客の頭越しに見える。すると左手の方から紙飛行機とも吹き矢ともつかないものが音もなくいくつも飛んでくる。よく見るとそれは鳩の形をしている。父親はその襲撃から少年を守ろうと、観客たちのいる側に急いで避けるが、間に合わず一羽の鳩が少年の左肩に突き刺さる。そして鳩は少年の背中で激しくブランコか振り子のように躍り上がる。そこまで映画を観たところでぼくは立ち上がり、後方出口から会場を出ようと歩き出す。観客のアメリカ人たちがぎっしり座る丸テーブルがたくさんあり、その隙間を縫って歩くのは容易ではない。だがなんとか出口にたどりつく。守衛をしていた女性係員が英語でぼくに声をかける。多分「一度退出すると再入場できませんよ」と言ったのだろう。ぼくはドアを指差して「出口!」とひとこと言い、躊躇なく外に出る。そこからまっすぐ細い道が前方に続いているが、すぐに大きな川らしいものに突き当たる。川に沿って左右に交通量の多い幹線道路が伸びている。これを右に行けば、日本にあるぼくの自宅に帰れるはずだとぼくは確信する。

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5月24日の夢(自宅で研究会)

 今日は自宅で詩の研究会を開く日だ。自宅には既に女性と男性数人の参加者が集まっている。ぼくは空腹を覚えたので開会前に買い出しに行きたいと提案する。若い男子学生三名が賛成して、ぼくといっしょに行くと言ってくれる。

 途中で二人が先に行き、T大生一人とぼくとが遅れてしまう。彼はぼくを道の真ん中にあるベンチに座らせ、話を始める。親しげに話すうち、なんだか様子が険悪になり、ぼくは彼から逃れようと一目散に駆け出す。後から彼が追ってくる。ぼくたち二人が走っているのは地面が高架になっている場所で、あと一歩で地表へ降りる階段だ。下には警察官の姿がある。ぼくは警官に助けを求めようとするが、回り込んだ学生に先を越され、警官に親しそうに話しかけてそのまま逃げようとする。だが警官は事情を察して、学生をつかまえてくれる。

 やれやれ、とんだ目にあった。早く帰宅しなければと思い、ぼくは自宅への道を急ぐ。腕時計を見ると、幸いまだ30分しか経っていない。自宅に通じるエレベーターに乗り込もうとすると、裕福そうなアフリカ系外国人の家族がいっしょに乗ってくる。彼らは傍若無人で、ぼくに降りる階のボタンを押させない。しかたなくぼくはもう一度一階までエレリペーターで降り、もう一度自宅への上昇を試みる。

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