1月25日の夢(医者へ行く)

 会社にいる。オフィスは昭和の木造建築で、玄関で靴を脱いで上がる方式だ。今朝はうるさい先輩がまだデスクについていない。今のうちに医者に行ってこようと、デスクの横のフックに帽子を掛け、かわりに文庫本と眼鏡、折り畳み傘を手に取る。でも玄関先で靴を履きながら、片手で三つのものを持つのは難しいなあと思う。

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1月18日の夢(詩を愛でる喫茶店)

 名古屋に詩の賞の主宰者になっている喫茶店があると知人に聞き、早速訪ねてみる。お店はふつうの家のダイニングルームのような感じだ。四角形の大きなテーブルが一つだけ真ん中にでんと置かれて、周りをいくつかの椅子が囲んでいる。コーナーの席に座り、店内を見渡すと、先客の若い男性が二人。それぞれ単独客らしく、別々のコーナーの席に座り、お茶を飲みながら本を読んだり、調べ物をしたりしている。つまり四角形のテーブルの四つの角のうち、三つの角にぼくを含め三人の客がいることになる。

 ぼくは応対に出た中年の女性店主に「詩のコンクールをやられているんですね。全然知りませんでした。このお店はいつからあるんですか?」と尋ねる。彼女は「以前、サワキヨというところから移ってきたんですよ」とだけ答える。

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1月15日の夢(絵画教室)

 ガラス張りの広い部屋にいる。ここはたくさんの人たちが自分のカンヴァスに向かう絵画教室だ。窓の外には大平原が広がっている。突如、窓外の風景に異変が起きる。地面が線状に盛り上がり、それが建物の傍まで迫ってくる。火山の噴火などの天変地異が起きたらしい。だが、ぼく以外に気づいた人はいない。ぼくが逃げようとするのに不審を抱いたらしく、女性が「何かあったの?」と声をかけてくる。窓の外を示そうとするが、さっきの異変はもう見当たらない。

 出口のところで、絵画教室を主宰する画家に見つかり、彼の部屋に連れて行かれる。画家がぼくの話を頷きながら聞いてくれたことで、ぼくの苛ついていた心は落ち着き、穏やかな気持ちになって、帰宅の途につく。

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1月14日の午睡の夢(田舎の家)

 田舎の家に寄留している。家は広いが複雑で入り組んだ構造だ。玄関は特になく、表に面したどの部屋からも家に上がることができる。しかしどの部屋の前も脱ぎ散らされた靴やスリッパが並び、足の踏み場もないほどだ。部屋には蒲団を敷いて、ごろ寝している人たちがいる。老若男女さまざまだ。みんなの靴を蹴散らして部屋に上がり、寝ている人たちの間を縫うように行ったり来たりする。

 一度外に出て、奥の部屋から家に上がろうとする。庭にテーブルが置かれていて邪魔なので、その下を潜り抜ける。積み重なったものを踏み段がわりにして、ぐらぐらする足場を登っていく。振り返ると、三人の男子高校生がぼくの後を追って登ってくる。二階にいる男性がぼくに「今日は登ってくる人が多いね」と声を掛けてきた。

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1月14日の夢(月へ行く)

 月へ行くことになった。急がなければならないが、荷物の準備ができていない。家へ戻り、スーツケースの中に衣類や下着などを必死で詰め込む。なんとか間に合ったと思って外へ出ると、道路のはるか先をみんなが荷物を持って歩いていくのが見える。ぼくに遅れて、一人の老人があたふたと追いかけてくる。

 ようやくみんなに追い着いた。月旅行船の発射基地に向かう新幹線のような乗り物のハッチが、ぼくの前で引き上げられていく。ぼくはスーツケースを持ったまま、えいやっと車内に躍り込む。老人はぼくの後ろにいたので、残念ながら乗り遅れてしまった。車内は月旅行者たちで満席だ。ぼくは自分のシートにゆったりと横たわり、基地に到着するまでの二日間でスーツケースの中の下着を何回変えられるかを、頭の中で計算する。

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1月12日の夢(墜落する飛行機と緑色のスーツ)

 夜中に寝ていて、飛行機の爆音に起こされる。窓を開けると、轟音を立てて飛行機が右手前から飛来し、向かいの家の屋根に姿を消す。そしてUターンしたのか、今度は屋根の左から手前に飛んできて、我が家のすぐ傍に墜落した。

 そういえば今夜はコンサートに招待されているのだ。廊下に出ると、何匹もの子猫がぼくに向かって攻撃してくる。廊下の右は切り立った崖である。必死で猫たちを崖の下へ追い落として、難を逃れる。

 ぼくは要人なのだろうか。家にはたくさんのボディガードがいて、ぼくが出かけるのを今や遅しと待っている。慌てて着ていく服を部屋で探す。山のように服がある。その中から緑色のスーツの上下を選び出す。濃い緑から薄い緑までさまざまのスーツがある中、一番鮮やかな色のものを着用した。時計を見るともう9時だ。コンサートはたいてい6時からではないか。急いで1階へ降りるが、スマホを忘れたのを思い出し、またエレベーターで家に戻る。こんなことでコンサートに間に合うのだろうか。

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1月9日の夢(鍋の中のあれ)

 台所で料理をしている。家人が「あれを買い過ぎたので、沢山作ってね」と言う。ぼくもそのことは分かっている。あれを鍋に入れると、なんだか外套を着た灰色の人影のように見える。洗ったり刻んだり加熱したりするが、なかなか色も形も変わらない。とても手間のかかる食材である。

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1月6日の夢(傘の柄が折れる)

 雨の中、公衆トイレに寄ろうとして、家人に買ってもらったばかりの折り畳み傘を畳む。すると強く握りしめたせいか緑色のプラスチック製のグリップが粉々に砕けてしまう。

 トイレの中はとても狭い。便器が一個あるだけだ。はっと気づくと、ぼくの後ろの壁際に一人の男が背後霊のように黙って立っている。個室の空くのを待っているのだろうか。とても息苦しくて、こんなところで用は足せないと思う。

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1月2日の夢(本屋を買う)

 雑居ビルの一階にある本屋の壁に「お店売ります」の貼り紙がしてある。改めて見回してみると、書棚の品ぞろえもまあまあだ。入り口のガラス戸の前に何十冊かの雑誌が山のように積み上げられているが、これもなかなかのものだ。ならばこの本屋を買い取って、夫婦と義母の三人で経営をしていこうか。しかしここは雑居ビルの店舗だから、住まいは別に用意しなければならないのが難点だ。

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12月31日の夢

 「ピアノの本」次号の校正をしている。ということは、そろそろ次号の編集企画を立てなければならない時期だと気づく。ピアノのアマチュアコンクールがあるという情報が手に入る。これを特集しようと思う。それなら編集長自らコンクールに出場して、それをルポすると面白いだろう。でもぼくの腕前で舞台に立てるのか?! まあ、一番下手なレベルであっても、参加するのに意味があるのではないか。

 勤務を終えて会社を出ると、目の前にバスが停まっている。乗り込んで着いた先はコンクールの準備の打ち合わせ会場だった。和室に置かれたテーブルの一番手前に座っているのは、旧知の詩人のHくんだ。彼は自分の名刺を出して、出場の申し込みをする。ぼくも申し込みたいが、名刺を持ち合わせていないので、彼の名刺の余白にぼくの名前を手書きさせてもらう。主催者らしい初老の男がテーブルの向こう側から「名刺を持っていないなんて!」と皮肉に笑うが、ぼくは意に介さない。

 会社に戻ると、夜の編集会議が始まっている。社長の司会で進んだ編集会議がそろそろ煮詰まった頃、隣の女性社員が「ピアノアマチュアコンクールというのがあって……」と切り出すが、予め話すことを考えていなかったらしく、要領を得ない。ぼくは話を引き取って、「最近はおとなのピアノが大流行で……」と熱っぽくしゃべり出すが、やはりうまく話がまとまられない。結局そのまま会議が終わり、若い男性社員が「企画を出すなら、ちゃんと考えをまとめてから言ってほしいね」と当てつけらしく言いながら出ていく。ぼくもそれに強い口調で反論する。

 会社を出ると、交差点を反対側からコンクールの事務局長をしている女性が歩いてくる。後ろに大勢の男女を従えている。みんなコンクールの出場者たちだ。事務局長に「ぼくのこと覚えています?」と尋ねると、「もちろん覚えてますよ」と言われる。

 皆で石垣に囲まれたサウナのようなお風呂に入っている。石の一つ一つから泡が出ている。事務局長に「コンクールで一番話題性のある人は誰ですか? 取材をしたいんですが」と聞くと、「それはこの人よ」と石垣の石の一つを指差す。

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