9月2日の夢(米軍のプロジェクト)

 さるところ(どうやら米軍らしい)から呼び出しがあり、秘密のプロジェクトに参加することになった。港の傍の草原のような場所に椅子が並べられ、二十人のほどのアーティストが集まっている。詩人はぼくだけで、ほとんどがミュージシャンたちである。ぼくは遠慮して末席に座ろうと思うが、風景や置かれた装置などを眺めている間に、吉本の座長をしている女性に席を取られてしまった。もう空席がない。しかたなく彼女の隣の地面に腰をおろす。
 昼食休憩になり、会場から外に出ると、そこはK市の住吉神社の前の通りである。以前在籍したS社でいつもコンビを組んでいたMくんと二人、地面に腰をおろして休憩する。大型バスがやってきたので、カーブを曲がるのに邪魔になるのではないかと思うが、バスはらくらくと曲がっていった。急がないと午後のミーティングに遅刻だ。走って戻りながら、もしもっと詩人を連れてきてくれと言われたら、A氏を誘おうと思う。

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8月30日の夢(銃の名手)

英国から銃の名手が来日した。彼が的に狙いを定めて、射撃を始めるのを、カメラを構えて待っていたが、最後まで彼は引き金を引かない。
 控室で食事が配られるのを待っているが、賄い係は「味が薄いので、もう少し煮詰まるまで待ってください」と言い、なかなか食べさせてくれない。
 部屋に入っていくと、印刷所からの校正が大きな紙封筒に入って、各社員宛にいくつも届いている。その中からぼく宛のものを取り出す。

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8月29日の夢(ビデオ・メッセージ)

パソコンで妻とクライアントのビデオメッセージを作っている。しかし間違いがあったので、妻はメッセージのちょうど真ん中に、訂正と謝罪の文言を入れようとする。ぼくは「訂正謝罪の文言は入れなくていいと思う」と言って、それのないメッセージを作る。しかしモニターで見てみると、正しい内容であるはずなのに、何か違和感を感じるのはどうしてだろう?

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8月27日の夢(三本の氷)

 コンクリート打ちっぱなしの大きな建物の二階にいる。ここは大学で、今は学園祭のはずだが、机も椅子もなく、ぼくの荷物は床に置かれている。入り口の方で人声がするので行ってみると、S社の専務だったM氏が笑みをたたえて立っている。あれ? M氏は亡くなったはずなのに、随分若くて元気だなと驚く。彼は柱状の氷を三本持っており、その二つは大きく、一つは小さい。金星軌道あたりの宇宙空間に漂っていた彗星の氷だという。小さい方の氷を受け取り、元の場所に戻る。この氷の成分を分析すれば、今ぼくを悩ませている問題の答えが分かるはずだ。
 もう夕方なので、荷物を取り上げて帰ることにする。学園祭で支給された帽子や靴でそのまま帰宅してよいということなので大助かりだ。途中で、一階上のフロアにいる知人たちから「劇団をなぜ辞めたのか」と詰問される。しかたなく彼らのもとへ行って、事情を説明するが分かってもらえないようだ。外に出て、電車に乗る。すると黒い学生服の恐ろしそうな男が乗り込んできて、「おまえは去年、なぜ先輩たちを置いて逃げたのか」と凄んでくる。ぼくは精一杯虚勢を張って、「それは誤解だよ。第一、ぼくは去年は最高学年だったんだ。ぼくより先輩なんかいるはずないじゃないか」と言い張りながら、急いでその場から逃げる。

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8月25日の夢(お風呂と郵便配達)

 森の中にお風呂ができたので、妻を誘って入りに行く。ぼくは急いで入浴し、急いで出ようとするが、妻は入るのも出るのものんびりしている。
 オフィスは長方形をしていて、対角線の位置に二つの出入り口がある。どちらも開け放たれていて、受付の女性が立ち番をしている。ぼくから離れたドアの女性が来客を知らせるしぐさをした。近い入り口の方を見ると、子供連れのおばさんたちにスタッフが対応しており、その後ろから背伸びをするようにして、郵便配達の男性がこちらを覗き込んでいる。ぼくが用件を聞くと「靴屋の上野さんはどうしました?」と言うので、「引っ越しました」と答える。さらに「じゃあ、〇〇さんは?」と尋ねてくるので、「〇〇さんはうちのちょうど裏側で、ここからは直接行けない位置にあるので、分かりません」と答える。

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8月23日の夢(判定する女性)

 雑誌の企画を沢山考えて、パソコンの中に一覧表として書き込む。暗い画面に白文字で浮かぶ数多くの企画案の中で、使えそうなのは多分一つだけだろう。どれが使えそうかを判定してもらうために、ぼくはある店の中に入っていく。女主人はぼくを見て、いったん店の奥に姿を消す。その間に、他の出版社の記者や編集者が何人も入ってきて、店の中は立ったまま彼女を待つ人たちでいっぱいになってしまった。みんな自分の立てた企画を判定してもらいたいらしい。女主人が再び戻ってきたとき、これらの記者たちが一斉に話しかけるのではないかと、ぼくは身構える。だが戻ってきた彼女に話しかける人は誰もいない。ぼくは企画の一覧表を見せながら「音には音楽と音楽でないものがあるけれど、空気の振動だということではどちらも同じです。それなのに音楽と音楽でない音とがあるのはなぜか、というテーマで書きたいのですが」と女主人に尋ねる。しかし彼女は「そんな企画ではだめです」と、ぴしゃりとぼくを撥ねつける。ぼくはお礼を言って引き下がる。
 外へ出て、家へ帰ろうとする。そこはどこか地方の小都市らしいが、どこだか分からない。鉄道の小さな駅があったので、路線図を見上げる。けれど、路線図も地図もこの駅の近くしか表示されておらず、どうしたら家のある駅に戻れるのか見当がつかない。

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8月21日の夢(畳部屋の片づけ)

 ぼくの家には二十畳敷きぐらいの、縦長長方形の和室がある。妻や死んだはずの父も手伝ってくれて、和室まわりの納戸などの片づけをし、古いタオル類などを廃棄した。終わって和室の真ん中に白い布団を敷いて寝ていると、義弟が現れて、ぼくの片づけでは不十分だと思ったらしく、もう一度納戸を開けて、残しておいたタオル類を容赦なく始末していく。その過程で、ほんの少額ずつだが、忘れていたへそくりらしい包みが三つ見つかる。ぼくも手伝いたいと思い、布団から目を上げると、割れたガラスのかけらが目に入ったので、片付ける。空襲の跡らしい。外に出ると、そこは砂浜の海岸で青空を外国の戦闘機や爆撃機がたくさん飛んでいる。ロシアの軍用機のようだ。

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8月19日の夢(犬が主役)

 妻と昔のテレビドラマ「家なき子」を見ている。出演時間の合計で主役を判定する機械が発明されたので、早速使ってみる。するとこの回は、ヒロインの飼い犬「りゅう」であることが表示されたので、びっくりする。

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8月18日の夢(新年初出勤)

 今日は新年初出勤の日だ。出社すると、二人の男性社員が大きなダンボールの箱を抱えるようにして「やっとできた」と言っている。棺桶のようにも見える形だ。二人は冬休みの間、ずっとこれを作り続けていたらしい。二人を手伝わなくて申し訳なかったなと、ちょっと気が咎める。
 タイムカードを押そうとすると、タイムカードがぺらぺらの薄い紙に変わっていて、しかもゴムバンドで束ねてある。みんな自分のカードが探しにくいと文句を言っている。ぼくも自分のカードを探すが、結局見つからない。年賀状の束もある。だが、ぼく宛に来ている年賀状は僅かだ。その中に既に死んだ人からのものがある。年賀状を投函して、お正月が来る前に亡くなったのだと思い、悲しくなる。

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8月17日の夢(企画書が見つからない)

 浜松のクライアントのオフィスでこれからプレゼンをする予定だ。相手は四人と聞いているので、四枚コピーをとり、打ち合わせテーブルに並べ、資料も四組山盛りに積み上げた。これで用意万端。余裕綽々で相手を待ち受けていた。
 ところが現れた相手は、プレゼンは四人でなく、十二人で受けると言う。大慌てで企画書をさらにコピーしようと、テーブルの上の企画書を探すが、資料の山に隠れて見つからない。しかたなくクライアントに「企画書がそちらにありませんか」と尋ねるが、全員「ない」と答える。やむをえない。新たに一から作り直そうと、クライアントのデスクに行き、パソコンを借りるが、もちろん作り直しなんてできっこない。途方に暮れて戻ると、打ち合わせ会場はステージのあるホールに変わっている。クライアントは「もういいよ。こちらで作ったから、あなたはそれを読めばいい」と一冊の台本を渡してくれた。見回すと八割がた席は観客で埋まっており、企画会議だかイベントだかが今から始まるようだ。そして、ぼくはその催しの司会者であるらしい。ぼくはしかたなく最前列の席でマイクを握り、つっかえつつ台本を読みながら、最初の出演者の紹介をする。最初の出演者は旧知の評論家K氏である。無事、K氏の講演が終わり、ぼくは無意識にK氏の後について楽屋へ一緒に行く。「しまった。ぼくは司会者だったんだ。舞台に穴をあけてしまう」と気づいて、ステージ前に戻ったときには、二人目の出演者の出番が終わっていて、さっきのクライアントが舞台で司会のマイクを握っている。ぼくは詫びを言って、再びマイクを受け取るが、最前列の司会席はもう別の観客に座られていたので、お願いをして空けてもらう。その頃には明晰夢に移っていて、「これは悪夢だから、夢の言いなりになることはない。目を覚ませばいいのだ」と思うが、目覚めることができない。しかたなく三人目の紹介に移ろうとすると、クライアントが「待ってください。三人目の準備ができていないんです。できるまで映像作家のS氏に話してもらってください」と言う。いきなり振られて、S氏の準備はいいのだろうか。半信半疑のままS氏にスピーチをお願いすると、意外なことにS氏は平然とステージに上がってしゃべり始めた。だが、予定の時間の半分も過ぎないうちに、彼はさっさと舞台を降りてしまった。それでも、もうぼくには心の準備ができていた。自信をもってマイクを握り直すと、会場全体に向かって「ではここで会場の皆さんに自由に発言をしていただきます。朗読でもかまいません」と言い、確信に満ちた態度で客席を見渡す。

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