3月10日の夢(屋上の待合ロビー)

 帰宅しようと電車に乗る。一両だけの電車だが、真ん中で二つの部分に分かれている。前側は乗客で満席だが、後ろ側はがらんとしているので、後ろへ行くと、床も座席も酔っぱらいの吐しゃ物で一面汚い。これでは座れない。すぐに駅員たちが箒と塵取りを持って乗り込んできて掃除を始めた。
 電車が発車してからふと気づくと、窓の外は寒々とした山深い風景である。反対方向に乗ってしまったらしい。帰宅時間にはまだ時間があるので、焦ることはないと思い、次の駅でゆったりと反対ホームの電車に乗り換える。
 帰宅途中、知り合いのいるマンションに立ち寄る。だが相手が不在なので、屋上にある待合ロビーに行く。そこは人でいっぱいで、勝手にどこかから持ち出してきたような、不揃いなソファーが沢山並べられているが、満席である。話し声もうるさい。同じマンションに住む初老の婦人が現れ、「うちで食事していきますか」と尋ねるので、うっかり「はい」と答えてしまう。しかたなく待合室で待ち続けるが、いつまでたっても誰もぼくを呼びにこない。

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3月9日の夢(オリンピックが始まる)

 今日の午後三時からぼくの住む街でオリンピックが始まる。開会式をテレビで観るなど真っ平ごめんなのでバスに乗ってクリニックへ向かう。右側の窓から見えるのは、低層ビルの市街地で、いつもと変りない日常が広がっている。だが右側には建設工事中の背の低い白いフェンスが並び、その上から中が見えている。中は人工で造られたらしい川で、フェンスの手前には白いヘルメットをかぶった建設会社の社員たちが並んで立ち、通行人に案内をしている。
 ぼくもバスから降りたって、川を見る。川は浅くて、ほとんどの場所はくるぶしあたりしか水深がない。そこをたくさんの役者たちが江戸時代の庶民のような着物姿で行き交い、少し水深のある場所ではわざとらしく泳いだりしている。意図は分からないが、オリンピックにちなんだ街頭演劇みたいなものだろうか。川はぼくの手前で直角に左へカーブしている。

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3月8日の夢(文化祭準備)

 明日から文化祭なので、ぼくはその準備に忙殺されている。自分が普段ルーティンでこなしている業務以外に、文化祭のDJチームのための台本書きなど、ぼくなしではできない仕事が多いので、時間がいくらあっても足りない。夕刻になっても仕事が終わらず、準備が行われているビルの屋上とオフィスとを何度も往復する。
 しかし退社時間頃、もう一度屋上にのぼってみると、もう誰もいない。みんな文化祭の会場の方に行ってしまったのだろうか。ぼくももう退社しようと思う。明日からの連休は文化祭期間で会社は休みなのだが、文化祭当日もぼくが必要とされる仕事がいくつもありそうだ。休日出勤をした方がいいかもしれない。

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3月3日の夢(実家に泊まる)

 浜松で詩の会合がある。ロビーでは中高年の女性詩人たちがおしゃべりしている。ぼくは彼らの間をできるだけ話しかけられないよう、適当に会釈だけしながらうつむき加減で通り抜ける。一度会場から外に出て、正午ちょうどに会場に戻ると、入り口で妻がぼくを待っていた。ぼくは「浜松に来たのだから、1000円のうな丼定食を食べに行こうね」と言って、二人肩を並べて街に出る。交差点は春の日差しで眩しいくらいだ。
 
 ぼくの名古屋の実家に妻と、もう一人の知らない眼鏡の男性と一緒に泊まりに行く。夜遅かったので、両親と祖母は六畳の座敷で寝ていたが、祖母が襖をあけて顔を出した。ほかの部屋に一人一部屋で泊まろうと思い、眼鏡の男性は玄関部屋、妻は3畳間、ぼくは昔の子供部屋で寝ることにする。でもぼくと妻は子供部屋で二人で寝てもいいのではないか。そう思って、子供部屋のドアを開けると、そこにあったはずの作り付けのベッドはなく、普通の和室に変わっていた。

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2月26日の夢(新しい道)

 以前勤めていたS社のオフィスにいる。ぼく以外は皆忙しそうだ。ほとんど仕事のないぼくは社内をうろついていて、うっかりスチール棚に触れてしまう。とたんに上の二段に置いてあった荷物がどっとぼくの方に崩れてくる。懸命に腕を差し出してこらえると、なんとか荷物の総崩れは起こらずにすんだ。ふと見るとフロアの一番奥で今一番人気だという有名な洋菓子店がワゴン販売をしている。業界人としてぜひ勉強のために見ておきたい。そばへ行って、じっと観察する。
 自分のデスクに戻ると、優秀な後輩たちがぼくのデスクの上に、見知らぬ最新機器を置いたまま立ち話しているので、自分の席に座ることもできない。ぼくはもう用無しなのだから帰りたいと思うが、定時にすぐ退社するのは気がひけて、しばらくまた社内をうろうろする。
 帰路につき、流しのタクシーをひろう。行き先を告げてから、「しまった。この道はずっと先まで行かなければ、右側を並走する鉄道を横切ることができないのだった」と気がつき、後悔する。だが運転手は「ここから線路を渡れますよね」と言って右にカーブを切る。本当だ。まだ舗装も完全ではない道がくねくねと続いていて、簡単に線路の反対側に出られそうだ。新しい道がいつのまにか開かれていたのだ。タクシーはその道をぐんぐん進んでいく。

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2月24日の夢(走るハンガーラック)

 道路を不思議な乗り物に乗って、妻と二人滑るように移動している。金属製のパイプ式ハンガーラックに車輪を付けたような乗り物だ。前方に枯れ葉をかきわけて何かを懸命に探している中年の女性たちがいる。おそらく落としたコンタクトレンズを探しているのではないか。ぼくと妻も乗り物を降りて、その捜索に参加する。その瞬間、既視感を覚える。今日、この光景を見るのは二度目だ。

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2月21日の夢(上映会)

 ぼくの務めている会社が主催する映画の上映会が新宿で行われることになっている。障碍者のための催しだが、ぼくもそのレポートを書くために参加しなくてはいけない。
 雨は降らないと思っていたのに、会社を出たとたん雨が落ちだした。だが、障碍者の人たちは一人も引き返そうとしない。ぼくもそのまま歩いていくと、新宿西口のロータリーに屋根のない円形劇場があり、何かのイベントが催されている。みんなその客席を突っ切っていくのでぼくもそうする。だが途中でみんなから随分遅れてしまう。
 ようやく映画館に着き、レポートを書くためにノートを取り出そうとする。だが、夢日記ノートはもう最後のページまで書ききってしまっていて、余白がない。カバンの中にあった封筒を何枚か取り出してみるが、それらもぎっしりと文字が書かれている。荷物を包んでいた包装紙をびりびり引き裂き、その破片に懸命に映画の内容をメモするが、最後まで書ききらないうちに昼休みになってしまった。会社に戻らなくてはいけない。
 戻る間も、路上を歩きながらメモを続け、何枚か書き終えたところで、手の中のメモを改めてみる。ところが不思議なことに、映画のメモだけが見当たらず、あるのは他のことを書いたものだけだ。
 新宿のそこここで道路工事が始まっている。路面が通行止めになって大きな穴が掘られたり、溝を熱いどろどろの液体が流れてきたりしだした。気がつくと、ぼくの立つ僅かな場所を除いて、前後左右どの方向も立ち入り禁止になっている。しかしよく見ると、熱い液体と思っていたものは冷たい水に過ぎない。飛び石をわたって、何とか工事現場を抜け出すことができた。
 会社の玄関に着いた。その周りは一面半透明なビニールカバーが天井から吊るされていて、迷路のようになっている。見通しがきかないので、いったんその中に入ると、どこが入り口でどこが出口かも分からない。玄関ロビーには長デスクが置かれ、眼鏡をかけた女性が尊大な様子で椅子に座り、じっとこちらを見ている。ぼくは彼女に「入り口とか出口という札をビニールに貼っておけばわかりやすいのに」と提案する。だが彼女はにこりともせずに言い返す。「それをあなたが提案できるかどうか、テストしていたのよ。あなたは自分が健常者だと信じているけど、本当はそうじゃない。みんなと同じなのよ」。

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2月18日の夢(入りきらない袋)

 網でできた袋の中にたくさんの物を詰め込んでいる。具体的な物体というより、不定形で曖昧な物だ。さらに帽子のような形の物を入れなくてはいけないのだが、どうしても入らない。何度でも別の袋で試してみるが、帽子のような物だけが外に残ってしまう。
 初めて会う人と、動物園のゲートの前で待ち合わせた。その人はオニヅカさんという名前だが、まだ会ったことがなく、顔を知らない。携帯で連絡をとろうとするが、初めて使うスマホなので使い方が分からない。卵型の画面のどこをどう操作すれば、通話画面になるのだろう。あきらめてポケットにしまう。気づくとぼくの隣にさっきから動物園のゲートを見つめて立っている人がいる。「もしかしてオニヅカさんですか」とおそるおそる尋ねてみると「そうです」と言う。なあんだ。さっきから隣にいたんじゃないか。

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2月14日の夢(女スパイとトイレ)

 夫婦で寝たふりをしていると、予想した通り窓から女スパイが乗り込んできた。起き上がって窓の左右に分かれ、挟み撃ちであっさりと女スパイをやっつける。
 某出版社にいて尿意を催し、トイレに入る。襖をあけると畳敷きの座敷の真ん中に和式便器が埋め込んである。はっと気づくと、左足を原色のイエローの絵の具のような水溜まりに突っ込んでいる。慌ててトイレを出て、左隣の部屋の襖をあける。そこもトイレだが、やっぱり汚い。「社長! なんとかしてよー~!」と心の中で悲鳴をあげる。

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2月10日の夢(Yさんの本棚)

 女性詩人のYさんの家で、「Y」という名前の雑誌を全冊、別の本棚に移すように指示される。Yさんと「Y」誌は奇しくも同じ名前なのだ。「Y」誌は見たところダンボールの発送用封筒に入っているように見えるが、「Y」誌そのものがダンボール製の装丁なのかもしれない。ぼくは「これ、1号から号数順に並べるのですか」と尋ねる。しかしYさんから返事がないので、号数を無視して、手当たり次第に本箱に詰め込んでいく。

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