6月12日の夢(きれいな服を貰う)

 公園で座っていると、若い男女のカップルがやってきて、すぐ傍らで歌い始めた。男性が高音部、女性が低音部を歌うので、とてもハーモニーが美しい。女性が姿を消し、ぼくは男性とひとしきり楽しく会話する。別れ際に男性はぼくに何着もの美しい服をくれる。中でも素晴らしいと思うのは、紫色のコートである。

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6月7日の夢(「ん」で終わる詩)

 電車に乗っていると、各行末が「ん」で終わる詩を書くように言われる。承知をして「んという行末はイエスでもありノーでもあるということを表すんですよね」と付け加える。そのとたん周りの雰囲気が変わった。何かまずいことを言ったらしい。人ごみをかき分けるようにして現れた詩壇の大御所が、にこりともしないで「ん」の持つ意味について講釈を垂れだした。ぼくはうんざりして「それはちゃんと分かっていますよ……」と言うが、相手はぼくへの侮蔑をあらわにさらに言いつのってくる。

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6月4日の夢(絡まりあうコード)

 職場にいると仙台に行っている同僚から電話が入った。「鉄道模型作りのアーティスト〇〇さんと一色さんの詩とのコラボイベントで、鉄道模型が40セット売れましたよ」。ぼくのイベントでこんな成果が出るのは久しぶりだ。ぼくは「〇〇さんによくお礼を言ってくださいね」と言って、電話を切る。〇〇さんとは全く面識がないのだけれど。
 ふと見ると、隣のデスクとの間に大きな黒い塊のようなものがある。よく見ると、電話線などのコードが沢山絡み合って球状になっているのだ。ぼくが使っていたイアホンも巻き込まれており、懸命に絡まりを解こうとするのだが無理なようだ。おまけによく似たイアホンがいくつも絡まっていて、どれが自分のだか分からない。同僚に「昔のイアホンはみんな形が違っていたけれど、今はみんなそっくりで分からないなあ」と言い訳をする。ところでぼくの電話機につながっているはずのコードがその中に一本もないのはどういう訳だろう?

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6月1日の夢(電車の中で)

 上京して駅で中央線の電車を待っていると、先輩詩人のS氏がやってきて同じように電車を待ち始めた。二人ともうつらうつらとして夢を見ている。一人の中年サラリーマンについての夢だ。
 電車が到着し、二人はラッシュアワーの群衆に巻き込まれ、もみくちゃにされながら車内に押し込まれる。しかし幸いにして、すぐ近くにS氏がいる。ぼくは「先ほど見た夢の中のサラリーマンはすごかったですね」とS氏に話しかける。S氏はしばらく黙っていたが、「うん、すごかった」とぽつりと言う。二人とも同じ夢を見ていたのだ。
 しばらくして電車は空き、ぼくらはゆったりとベンチ式のシートに座る。S氏は突然「ところで君に貰った二冊の詩集はずっと持っていた方がいい?」と尋ねる。ぼくは当惑して「ええ、そりゃあ持っていてほしいですよ」と答える。だがS氏がずっと沈黙しているので、「無理だったら捨ててくれてもいいですけどね」と寂しく答える。

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5月30日の夢(髪が火に包まれる)

 自宅のそばの店舗に妻と二人で買い物に行く。店舗は暗い土間でがらんとして何もないが、右側に老人、左側にその妻が立っている。ぼくは入り口で老人の後ろに立っているが、妻は中に入って老婦人とにこやかに世間話に興ずる。話が長くなりそうなので、ぼくだけ先に家に帰り、入り口にある樹木にかけられた物干しに洗濯物を干すことにする。すると近所の若い男性が来て、ぼくに話しかける。
 妻も戻ってきて、ぼくと妻は男性の運転する軽トラに乗って、田舎道を走る。途中でカーブを曲がり切れず、軽トラは道路わきの原野に突っ込んでしまう。路面との段差がそんなにないので、そのまま道路に戻れるかと思ったが、男性は車を止め、ぼくらに降りて手伝うように言う。
 近くの家に上げてもらい、ぼくと妻はそこにあるエンジンを始動する機械を、交代で足で踏み込むよう男性に命じられる。男性は軽トラでアクセルをその間踏み込むという。ぼくが最初足でペダルを何度も踏む。だがエンジンはかからず、かわりに花束のようなハトロン紙でくるまれた妻の体が炎に包まれ、とりわけ髪の周りが「燃える花」のように燃え上がる。ぼくは驚いて火を消そうとするが、妻はにこにこしたまま「大丈夫、大丈夫」と言う。ぼくは洗面器に汲んできた水をうつぶせにした妻の頭に勢いよく掛ける。火は完全に消えたが、妻は「あなたはいつも大げさなんだから」と笑う。

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5月28日の夢(ダンボール)

会社でポスターを発送するためのダンボールがないか、と同僚に言われ、階段を上って探しにいく。なぜか同僚たちはぼくの後ろ姿に「大丈夫か」と口々に声をかけるが、「大丈夫」と振り切って、大階段を上っていく。階段の踊り場に二つのデスクが左右に並んで置かれ、どちらにも外国人が座っていて、ぼくに「誰だ? 何の用か?」と問いかける。ぼくは恐れることなく、「ぼくは階下の会社の社員で、ポスターを発送するための大きなダンボールを探しているんだ」と答える。

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5月23日の夢(オリンピック事務局)

 オリンピックの事務局に勤めている。しかし上司からは全く指示がないので、自分で勝手に適当な書類をでっちあげる。最初に原稿用紙に手書きで書く。それからノートに書き写すが、二ページ目をめくると既に他のことが書かれている、使い古しのノートだったので、パソコンで仕上げる。しかし、上司からはあいかわらず何の指示もない。
 ようやく「どこそこにあるスイッチを、なんとかに切り替えろ」という指示が来たので、勇んでそのスイッチを探すが、そんなものはどこにも見当たらない。

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5月22日の夢(足に湧いたゴキブリ)

 戦争中から戦後を舞台にしたミュージカル映画に出演している。CGのアニメと実写が自在に入れ替わる。ぼくはその映画の中で汚い床の上を歩く。足に違和感を覚えて見下ろすと、自分の足のアキレス腱のあたりがぱっくり避けて、中にゴキブリなどの虫がたくさん湧いている。

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5月21日の夢(詩を売りに行く)

 地方の小都市の駅ビルの通路へ、妻と二人で詩を売りに行った。新発売の幟をかつぎ、通行客に詩を買ってもらうのだ。
 うまくいったので、今日も同じ駅に詩を売りに行く。しかし道を間違えて駅ビルの外に出てしまった。目の前にコンクリートで何層にも固めた高い崖があり、ここをよじ登らなければ駅ビルに戻れない。
 今回は詩人のH氏も同行して詩を売りに来ている。彼が詩を道行く人に売るのは初めてなので、ぼくと妻がいろいろと指導する。しかし彼は自分の商品である詩を、下を向いて真剣な顔で調べていて、ぼくが何を言ってもなかなか返事をしない。彼の詩は白くて固い大きな玉葱のようだ。ぼくが妻に「Hさんはね、詩のほかにマンドリンもお得意なんだよ」と声をかけると、H氏はようやく顔を上げて「ええ、まあ」と答える。

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5月20日の夢(退職準備)

 会社をそろそろ退職する時期になり、デスクの周りの整理をする。通路をはさんで二つあるデスク、そのどちらの上も引き出しの中も、足元も、棚も書類であふれんばかりだ。しかし肝心の最後の仕事の原稿が見つからない。仕事中にこっそりまとめていた最後の詩集二冊の原稿も見当たらない。隣の席の上司がぼくに「どうしたのか」と問いかけてきたので、正直に事情を打ち明ける。考えてみると、詩集のテキストデータはパソコンに記憶させてあるのだから問題ないはずと思い直し、ほっとする。

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