12月5日の夢(「10枚」と書いた紙)

 食堂にいくつかのテーブルがあり、その上には一つずつお櫃のようなものが載っている。そのお櫃の上に、ぼくは「10枚」と書かれた紙を何枚かずつ置いていく。「10枚」と書かれてはいるが、いずれも10枚には足りない紙だ。

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12月2日の夢(放送局)

 突然、日本に住む某アジア国の人々のための放送局から出演依頼が来た。「蜘蛛はお好きですか」というテーマらしい。階段と呼ぶには険しすぎる岩登りをして、ようやく放送局の玄関にたどり着く。スタジオに入る前に、トイレを探そう。スーパーの奥にあった。

 スタジオで待機しているが、番組の収録はなかなか始まらない。居合わせた女性にまたトイレの場所を尋ねる。彼女の案内でスタジオの外に出るが、トイレに行ったのかどうかも分からないまま、スタジオに戻る。前室は畳敷きになっており、そこにタケシと呼ばれる男がいる。かつて同僚だったM氏だと思い、「彼には以前会ったことがある」とみんなに言うが、本人はそれを否定する。他人の空似なのだろうか。いつまで経っても始まらないまま、「オンエア待機中」というツイートもできず、所在なく自分の持っていた書類をごそごそ整理する。

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11月30日の夢(タクシー)

 タクシーに乗って駅へ向かう。今まで通ったことのない堤防の上の細い道を走っていく。道幅が狭いので、左側の水(海だろうか、川だろうか)に今にも落ちてしまわないかと気が気でない。

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11月27日の夢(緑のボール)

 ホテルのトイレに入って、おしっこをする。ズボンのチャックから突き出しているのは、太い半透明のプラスティックの管だ。その管を通って流れ落ちた尿はまず和式便器に溜まり、そこからあふれ出して階段を流れ落ち、一階下の廊下を流れて、突き当りの壁の右にあいた穴から、どこかへ消えていく。トイレって、みんなこういう設計だったっけ? と戸惑う。

 そのプラスティックの管はぼくのものではない。返さなくてはいけないのだが、とにかくどこかに隠しておこうと、廊下をうろうろする。とりあえずゴミ捨て場に隠して、ほっとしたぼくは自分の部屋に行こうと思う。エレベーターホールで二人の労務者ふうの男と擦れ違う。その一人が突然ぼくの上着を指差し、「あっ、どこかで見たと思ったら、あれは俺の上着だ」と叫ぶ。ぼくは慌ててエレベーターに乗り込み、その場を逃れる。

 ぼくの部屋のあるフロアに着いた。そのとたん、ポケットから緑色をしたボールが転がり出した。扉のあいた部屋の中にいた小さな男の子がそれを見て、「あっ、あのボールはぼくのだ」と叫ぶ。そんなはずはないが、ボールははずんでさらに他の部屋に飛び込む。どの部屋もドアがあいており、どうやらどの部屋も他の客でいっぱいで、ぼくの居場所はここにもないらしい。

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11月22日の夢(アメリカの担任教師)

 ぼくはアメリカの高校教師で、山深い村の学校で学級担任を務めている。クラスの女生徒の母親が癌にかかった。そのことでぼくは食事も喉を通らないくらいの悲しみに襲われる。ぼくは彼女と駅で待ち合わせるが、約束の列車の発車ベルが鳴っているのに、彼女は現れない。発車ベルの鳴り終わる寸前、ぼくは列車のドアをこじあけるようにして、車内に滑り込む。

 列車には一等車と二等車が連結されており、ここは一等車だ。車内は木製の壁に囲まれており、窓のない貨車のようである。座席すらなく、乗客は床に足を投げ出して座っている。乗客のほとんどは村人たちなので、ぼくは先日学校で行われた合唱コンクールの結果を報告する。すなわち、入賞者4組のうち、3組はグループでの出場であったが、1組は一人だけでの出場であったこと。だが、この一人を含め、全員がパソコンを活用して合唱をしていたこと。そして最後に、「皆さんもご存じと思いますが、このコンクールを利用して、一人の女生徒が失踪した」ことを涙ながらに皆に告げる。

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11月7日の夢(汚いが信頼される会社)

 ぼくの勤務する会社は階段に綿埃がたまっており、玄関は色とりどりの雑巾で埋まっている。自分の靴を探そうにも、いつも片一方しか見つからないくらいだ。でもとても良い仕事をする会社なので、信頼され、訪ねてくるお客がひきもきらない。

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11月6日の夢(水中から来た友達)

 会社には二つのオフィスがあり、右がぼくの勤務するオフィス。左の部屋は会議室。二つの部屋の間に壁はなく、そのままつながっている。

 今日は左の会議室に全員が集まり、海外の基金から借りる写真の件で盛り上がっている。とても良い条件で借りられるようで、ぼくが以前ダイアリーを制作するときに写真を借りたのも、ここではなかったかと思う。

 突然、右の部屋からいろんなものが、左の部屋へ吹き飛ばされてくる。ぼくが一人で右の部屋に戻ると、ドアに大穴があいているではないか。風でさまざまなものが飛び散らかって、大変な騒ぎだ。ぼくはそのことを会議室に戻って報告するが、誰一人ぼくの話には関心を示さない。

 外に出て、池を覗き込むと、水中に奇妙な生き物が沢山おり、その一匹が地上に出て、ぼくに近づいてくる。皆はぼくをそいつから守ろうと、人垣をつくる。だが、そいつは言葉がしゃべれるのだ。ぼくが「写真を撮ってもいいですか」と尋ねると、そいつはフレンドリーに「いいですよ」と答え、皆がびっくりする中でぼくらは友達になる。

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11月5日の夢(鮎川さんの通夜)

 詩人の鮎川さんが亡くなったと聞き、妻とS社のO会長の三人で、通夜に出かける。川のような細い池があり、そこにO会長がはまってしまうが、難なく助け上げる。だが会場に着くと、二人は中にすうーっと入ってしまい、ぼくだけが残される。会場は二つの部屋に分かれており、両方の部屋を見て回るが、若い人たちが多く、なぜか一人も見知った顔がない。

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10月24日の夢(退職後の有名俳優)

 電車に乗って、ある田舎町に妻と降りる。市民の集会室のようなところに行くと、有名な男性俳優がいる。Y社のピアノを演奏してもらえるよう交渉する。俳優は自分から名刺を取り出し、「現役はやめたので、退職後はこういう名前を使っているんだ」と言う。どうやら芸名ではなく、これが本名らしい。ぼくも「退職後はこういう名刺です」と、ちょっとふざけたデザインの名刺を渡す。しかし、ピアノやエレクトーンを屋外で弾いてもらうのは、雨が降ったらまずいだろう。「ロケハンしよう」とぼくは妻に言う。ふと見ると、ホールの真ん中に高い壁が建っている。「爆発物のようなものが見つかって、あの壁の向こうに置かれているみたいだよ」と、退職後の俳優は言う。

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10月23日の夢(父親と赤ん坊)

 久しぶりに名古屋の実家に帰り、テーブルを囲んで一家で食事をする。テーブルは長方形で、短辺の側にきゅうくつそうに父と母が並んで座る。ぼくと妻は長辺の方にゆったりと座る。黙々と食事をした後、外に出ると玄関の前に山のようにゴミが置かれている。

 商店街に行く。宝石店では朝礼がちょうど終わったところで。ぼくは店員のいなくなった店内に入り、店員のようなふりをして、お客に近づき親し気に話しかける。と、いきなり店の中は店員でいっぱいになり、ぼくは逆に店員の女性から接客を受ける。しかしそれは接客というより、ぼくを監視しているのだという気がする。

 前後関係がよく分からないが、ぼくはパーティーに出席している。会場にはいくつもソファーが並び、ぼくは自分のかけている椅子が、一番大きな、父親の椅子ではないかと不安にかられる。しかし見回してみると、会場にはもっと大きな椅子があり、そこには知らない客が座っている。右の壁際に小さなステージのようなものがあり、そこの玉座のような椅子に「ねこみみさん」と呼ばれる、ふさふさした髪の男性が座っており、「大阪から来た」と紹介される。ぼくは「本当にあのねこみみさん?」と驚いて尋ねる。ちっともねこみみらしくない男は、それでもにこにことしたまま、ぼくにしきりにうなずいて見せる。

 実家に帰ると、隣室の窓から突然赤ちゃんが這い這いして入ってくる。とてもいたずら好きな赤ちゃんだ。その子を抱き上げて散歩に行く。駅へ行くと、「階段を登れない」と言って泣き喚く、見知らぬ女がいる。ぼくは見て見ぬふりをして、さっさと階段を登る。しかしうっかりして、赤ちゃんを階段の下に置いてきてしまったことに気づく。慌てて戻ると、赤ちゃんは一人で数段階段を登っている。ほめてあげると、いつのまにか赤ちゃんは立派な少年になり、ぼくを連れて三階のホームへ登る。そこは南海電車のホームなので、「これでは家に帰れない」と言うが、少年は「これに乗るんだ」と言って、きかない。

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