「この2ヶ月」

明後日搬入なので、個展直前です。今回はパンフレットを作るために9月末までに全ての絵を描き終えなければならず、節電の夏にがんばって何とか間に合わせました。
そしてポッカリ空いた秋の後半、ずっと気になっていた旧作の加筆、訂正をすることにしました。久しぶりに会う「昔の自分」にダメ出しをして「今の自分」で直していく作業は、決断の連続です。イル!イラナイ!という判断力が保てる程度に緊張していて、感覚も(自分なりには)研ぎ澄まされていなければなりません。しかし睡眠や食事もある程度とれていないと、ある種「トランス状態」になり、自分をちゃんと客観視できなくなります。個展前の空いた時間というのは、この条件が揃っていることを知りませんでした。
過去の絵と付き合いながら、合間に東京都写真美術館の畠山直哉展、国立新美術館のモダンアート・アメリカンなど、あちこちに行きました。東京都現代美術館「Berlin 2000-2011──ゼロ年代のベルリン」は、特に映像作品が面白かったです。(1月9日までやっています。)
サイモン・フジワラ& カン・フジワラのユニットによる「この時代に生きている人間どうしの『ズレ』を埋めようとする架空の物語」、オマー・ファストの「それでも埋めきれない『ズレ』」、どちらも説得力がありました。マティアス・ヴェルムカ&ミーシャ・ラインカウフの大都市に揺れるブランコは圧巻でした。時間軸を持つ映像表現がこれだけ力を持つ「今」、平面で表現する者はどうすればいいのか、、、様々な刺激を受け、自分の今後について考えました。
そして今週に入ってからは、落ち着こうとはしているのですが、緊張感が徐々に高まってきています。
個展、ぜひ見て下さい。私の「今」です。

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