築30年以上の古家を建替える時、そこにあった樹木をなるべく切らないようにした結果、楓や梅、柿などが枝を広げることになり、日陰を好む植物ばかりが増えた。
おだまき : 麻の糸玉からついた名前の山野草。ハート型の葉が3つ寄せ集ま り、ピンクや紫、チョコレート色もある。
ぎぼうし : 葉に縁取りのあるもの、ないものがあり、葉だけでも美しいが、 初夏から夏にはするすると花芽が伸び、うすい藤色の花が咲く。
蛍袋 : カンパニュラ(小さな鐘)とも言う。初夏に釣り鐘状の花が下向 きに咲く。蛍を閉じ込めてみたい気もする。
おきなぐさ: 日本古来の花。三橋節子さん「湖の伝説」で知った。葉や茎、実 が白粉をふいているようで、「翁」の名にふさわしい。
ほととぎす: 赤味を帯びた古代紫の花。斑点があり、形が鳥のほととぎすに似 ていることで名付けられたそうだ。典型的な秋の花。
水引 : 群生する。以前、この花についてブログに書いたことがある。前 の家から持ってきた。
かたくり : ハート型の葉がつらなり、春、下向きに可憐な花をつける。我が 家のは白いがピンクもある。
襲名菊 : 「秋明菊」とも書き、秋まっさかりに咲く華やかな花。私は一重 の白が好きだが、ピンクも八重もある。はらはらと見事な散り方 をする。
吾亦紅 : すすきの横にはやはり吾亦紅だ。花は新鮮なものほど先が紫を帯 びているが、古くなるに従って焦茶一色になる。 秋、籠にすす き、吾亦紅、りんどうを生ける幸せ!
つわぶき : ぶ厚い葉が「私の高さはここ」とばかり地面近くを被う。黄色い 骨太の花をつける。
蕗 : これも地面近くを被うが、もっと薄い葉。雨が降ると雨粒が転が る。春先のフキノトウが楽しみ。
一般に、植物には日光が必要、と考えられているが、そうとばかりは言えなくて、これらの植物は、朝の光、あるいは夕方の光だけで充分だ。あまり日が当たると枯れてしまう。光を浴びて元気で咲いていく花もあれば、あまり光が当たらない方がいい花もある──ということを覚えておきたい。我が家の繊細な花たちは、それぞれ、自分にふさわしい場所で、毎年静かに咲いて、散っていく。
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ポール・スミザーのシェードガーデン『日陰でよかった!』という美しい本があって、この暑さの中で時々ひらいてみると,避暑気分になります。木陰、半日陰、濃い日陰、湿った日陰、かわいた日陰…など、日陰の庭に生い茂る植物の写真がいっぱい。緑の風が吹いてくる気分で爽やかです。宝島社から出ています。お宅の庭の何種類かも載っていました。
「日陰でよかった!」、ご紹介下さって、ありがとうございます。それぞれの日陰に合わせて、新しい植物が欲しくなりそうな本ですね。長く、厳しい夏がようやく終りました。お元気で。
わが家は北斜面にあるので、もともと多くの日照を必要とする野草は育ちません。ですからお宅と共通のものがあります。ホトトギス(今盛りです)、蕗、ツワブキ、水引草(憎らしいくらい蔓延ります)、ホタルブクロ(何故か今年はいなくなりました)、翁草は昨年買ってきましたが、この地には合わないようで消えてしまいました。その他、シャガ(これも増えすぎるくらい)、ヤブミョウガ、龍の髭、鷺苔、秋海棠(今美しい)、露草、どこにもあると思われ、良い薬草なのに嫌われ者のドクダミなど。「日陰をいかす庭づくり」など本も出ていて、ちゃんと世話をすればそれなりのいい庭になるのでしょうが…。わが庭は狭いのでどうしても密集し、私から邪険にされてしまうのですが、お宅はそうではいようなので、どうかゆったりと育ててあげてください。
6月末に一度枝切りをしたり、下草をとったり、さっぱりするまでがんばったのですが、夏を経て元通り、というより勢いを増した様子です。でも今はまだできなくて、9月末までは見て見ぬふりです。ドクダミ、水引は区域を決め、そこ以外は全て引っこ抜くようにしています。それにハハコグサ、名前に惹かれて残したために、庭中に散っています。地下茎と風花は要注意、、、
庭の手入れをするのは、大抵、絵が仕上がってホッとしている時なので、腰が痛い、、、と思いながらも、気が休まります。