2023年、明けましておめでとうございます。

このブログの新しいシステム Word Press に慣れて、ブログを Upload できるようになるまでに少し時間がかかりました。お許し下さい。2021年暮れの個展の後、私は「兆しだけになった羽ばたきB」(162cm×194cm)を描き始めました。

「兆しだけになった羽ばたきA」(162cm×162cm)

Bはまだ撮影をしていなくて、これは個展で見ていただいたAですが、スパルタの遺跡の上を白衣たちが飛んでいます。約3000年前の「戦の民」が今の私たちを見てどう思うだろうかと思ったのです。確かに文明は進歩し、剣はドローンやミサイルになりましたが、隣国を侵略していることには変わりありません。近い将来、アジアにも新たな戦いが始まる恐れもあるらしく、私も心の中が常に波立つような状態が続いています。四苦八苦して「兆しB」を仕上げた時はもう8月になっていました。暑さのせいもあったけれども体力が落ちたことを自覚せざるを得ませんでした。それまでただ習慣としてやっていた筋トレや walking を本気でやり出しました。年をとった人間には体力保持が基本なのだと思い知らされました。そして「25時のアリア」を25年ぶりで収納庫から出して訂正に入りました。

「25時のアリアA B」(162cm×194cm、共に和紙に鉛筆のドローイング)

48~49才の私は未熟なところも多いのですが、エネルギーが溢れていたのか、今思うと果敢な挑戦をしています。私の絵に必ず登場する「白衣」は、「すんなり受け入れて下さる方」と「ちょっと受け入れ難いと思われる方」に分かれます。でも「25時のアリア」を描いていると、「白衣」でなくては言えないこともあるはずと思えてくるのです。

ようやく仕上げた後、10月から今に至るまでは「秋の桜」に入っています。戦争とコロナと私自身の残りの時間、、その全てに追いかけられるように描いています。この時代に求められているものを描いているのかどうかは分かりません。たとえズレていたとしても、私は紛れもなくこの2023年の空気を吸って、絵を描いていたいと思っています。

今年もどうぞよろしくお願いします。                  井上 直

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