2024年あけましておめでとうございます

「ここからは未知の場所」 2021 1620×1620 Acrylic on canvas

今年は元旦に能登地震、2日に航空機同志の衝突炎上事故とブログ更新も憚られる状況でしたが、皆さまはお元気でいらっしゃいますか。私はおかげさまで比較的元気です。5月の個展後に取り掛かった「秋の足音A」(130号)が年末に一段落し、B(100号)もどうやらやれそうだと目処がついてきたせいか、年末に出会ったある言葉のおかげか、「できる間に自分を信じて冒険するんだ!」と自分を励ましています。出会ったのは次のような言葉です。

「画家や彫刻家が風景の中や記念像のすぐ近くに人物を配置するとき、それは付属物に対する好みからそうするのではない。人物は比率を与え、さらにこれはもっと重要なことだが、さまざまな可能な観点を構成し、このあり得べき観点が、必要不可欠な潜在性を持つ観察者の観点を現実の観点につけ加える」ミシェル・トゥルニエ『フライデーあるいは太平洋の冥界』(榊原晃三訳 岩波現代選書)

今年は初個展から42年、「白衣」を入れ始めて32年になります。「白衣はいらない!」「白衣さえなければ、、」「白衣がなくても同じことが言える。」「白衣」は山のように否定されてきました。でも出来上がった風景に「白衣」を描き込んだ途端、そこに居る私は他者を巻き込んだ普遍的な「人間」になる。そのような存在に代わるものは他にないのです。私は哲学者ではないので、それをうまく説明できなかった。それをミッシェル・トゥルニエさんは説明してくれたような気がしました。本ってありがたいですね。もうしばらくは「秋の足音」を頑張ります。それからちょっと冒険、、2025年9月にまた見て下さい。

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