「二年後。自然と芸術、そしてレクイエム」展
平成25年2月5日(火)〜3月20日(水・祝)
茨城県近代美術館
〒310-0851 茨城県水戸市千波町666-1
tel. 029-243-5111 fax. 029-243-9992
http://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/index.html
上記の展覧会に参加します。丁度、偕楽園で梅の花が咲く頃です。
時期が近くなりましたら、企画展にアップロードされる予定です。
「ブログ終了のご挨拶」
思うところあって、月一度のペースで続けてきましたブログを、今回で区切りとさせていただきます。ヒポカンパス詩画展をきっかけに始めたブログでしたが、いつの間にか約8年になりました。長い間お読みいただき、まことにありがとうございました。
最後に、二つの大戦で破壊されたのは「言葉と想像力」だという認識を持って書かれた詩で、「これからの美術」を考える上で無限に私を励ましてくれる有名な詩を、、、
帰 途 田村 隆一
言葉なんかおぼえるんじゃなかった
言葉のない世界
意味が意味にならない世界に生きてたら
どんなによかったか
あなたが美しい言葉に復讐されても
そいつは ぼくとは無関係だ
きみが静かな意味に血を流したところで
そいつも無関係だ
あなたのやさしい眼のなかにある涙
きみの沈黙の舌からおちてくる痛苦
ぼくたちの世界にもし言葉がなかったら
ぼくはただそれを眺めて立ち去るだろう
あなたの涙に 果実の核ほどの意味があるか
きみの一滴の血に この世界の夕暮れの
ふるえるような夕焼けのひびきがあるか
言葉なんかおぼえるんじゃなかった
日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる
ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる
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ブログのお別れは残念ですが、展覧会は楽しみです。よい画を描いてください。頑張って。田村隆一の詩も痛い詩です。
この前のブログの「それも描くうちなのか」も重いメッセージでした。ものを生み出すということが、どういう決意をひとりひとりに促すことかを考えてしまいます。自分も地滑りの上に立っていることに気が付きます。
ものを生み出すことは、その責任を負うことでもありますね。今度の展覧会に参加したことで、私たちが過去の津波の痕跡が沢山残る地層の上に住んでいることを学びました。戦後60年を経過し、「言葉と想像力」が破壊され続けてきたとしても、私たちはやはりその上に積み重ねるしかなく、詩人や絵描きが負う責任は大きいと思います。
私の大好きな詩「父の神話」も、ある人を救い、別の人には「痛い詩」ですもの。これからもどうぞよろしくお願いします。