10回目の個展が終りました。 お忙しい中を京橋までいらして下さった方、ありがとうございました。 3、4年ごとにやっているはずなので、3回続けて見ていただくと、ほぼ10年見続けて下さることになり、まったく存じ上げなかった方が一言二言話して下さるようにもなって、感慨深いものです。
美術館の学芸員の方や美術評論家の厳しい目が注がれる時は緊張するし、日頃は忙しく、なかなか会えない友人との再会はうれしいし、たった2週間の個展といっても、実は色んなことがあります。
いつの間にか戦友のようになってしまった絵描きの人も何人か来てくれます。 お互いにまったく違った絵を描いているので、とことんツメてしまえば決裂してしまうかもしれなくても、何故かそうしないで、何年も付き合っています。 抽象であれ具象であれ、できるだけ自分に正直に描き続けていると、どんな人でも、その人だけの世界ができてくることを認め合って、続いてきたのでしょう。
絵の前ではその人独自の言語が話されているわけだから、「素の自分」にもどって、まずその人の言語に耳を傾ける、、、それは当り前のようでいて、案外難しいマナーです。
個展の一番の意義は、2週間、自分の絵を見続けること、様々な人の反応、苦言や賞賛の一つ一つを思い出しながら、見続けることです。 すると自分自身に、自分の言語の構造が少し見えてくる、、、そのことにいつも驚きます。
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