接吻

接吻
一室が3畳
病室のカーテンに君を閉じ込め
ピュア・プアゾンの香を秘めた
その胸に触れながら
そっと引き寄せた
寄り添う胸の狭間
鼓動強く鳴りやまず
色は濃さを増し
半開きのサーモンピンクの唇から
零れる視線から
奪われることを
哀願する君の姿態
喉の奥の嵐を
僕の唇から君の体内(なか)へ
想いごと押し込めた
言葉のない
午後の病室
苦い液
鬩ぎ合う甘い蜜
悲しみの雫一粒
満ち充つ「病の味」</span>

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