枠の外

枠の外
世界をデジカメのフレームで区切りたい昼下がり
「詩人」だとか「文学」だとか「哲学者」だとかの
記号の群れ達から飛び出したのは画用紙と水彩色鉛筆
昨日 窓の外側に向かってため息をついていた君も
今日 恋人から約束のメールがこない貴女も
営業のノルマに追いつけないセールスマンのエスカップも
国会議員の論争と昼寝のような気まぐれ管理職と同じ狭間
    思想は崇高なテロリスト
    赤と黒の激しいメロディー
    やっぱり 響き渡るから
    さっぱり 今日が沈まない
青いビニールシートに寝っ転がって
空ばかりみていました
空ばかりみていました
そしたら
空っぽになってしまいました
私は見つからないはず
それは きっと「アパシー」で
それは きっと「アメジストのパワー」で
キントンウンの行方ばかり気になる私は 
きっと きっと  枠の外

tukiyomi について

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