家族とため息

家族とため息
母親を 蹴飛ばし逃げた20代 介護が始まる母の還暦
働いた金は全て俺の物 ジャイアン主義に泣いた鬼嫁
読経が 有難いと涙した 祖母の遺影は未だ哀しげ
今日もきた 父の友と名乗る人 父も知らない知らない友達
家を出て横浜に住む弟は 西の雲行き眺めてため息
先妻と母と愛人孕ませて 祖母の危篤時 父はパチンコ
祖父母逝き 跡に残るは藁葺き家 住んでいるのは九十九神
青春と呼べるものがある人よ それは「友」と呼べる財産

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