真昼の月

真昼の月
春琳の間をくぐり抜けて
見上げた空に真昼の月
風がトタンを激しくノックして
私を覚醒させる
道程から見上げた
真昼の月は
昔の私
直ぐに黄砂に掻き消されて
月は陰を色濃く残したまま
仄かな痛みに震えて
静かに目を閉ざす
月陰の闇に微睡む
春琳と隙間風
すら 涙を孕んで
恋に泣く

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