「霊感」

「霊感」
増幅する傀儡から
抜け落ちた邪恨の行方が
オゾンを侵して
酸性雨から身体に
染み付いた地球の涙を
私の中の子供が痛がる時
突然変異の方程式が
感情にシンクロし
緋色袴の巫女は
黒衣の聖母になりて
骸を数える
高野の山の法師は
山に引きこもり
戦慄く経典の文字は
更々こぼれおち
殺意の予感が地上を
ふきねけて
私を もう一人
降霊する

tukiyomi について

著作権は為平澪に帰属しています。 無断転写等、お断ります。
カテゴリー: 02_詩 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です