枠の中

首をかしげたくなることが 多すぎて
私の首は傾いてしまった
傾いたまま世界をみたら
結構 真っ直ぐ見えるものだ
私の首が引きつってしまった
痛い首の糸は 皮より薄く細くできていたから
いろんなものが そこから透けて見えた
(ウエノヒトニハ、ナンデモ、ハイハイ、イイナサイ!)
かなしみは
そんな
首を傾げることから 始まり
そして
引きって 固まった私の身体を
真っ直ぐだ、と
言い張る 平衡視線たちが
スケスケのまま あけすけに
嗤いながら  私を見下すのだ

tukiyomi について

著作権は為平澪に帰属しています。 無断転写等、お断ります。
カテゴリー: 02_詩 パーマリンク

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です