あかんたれの国

あかんたれや、くらい
ゆわしたれや。
おれ、あかんたれやから、くらいの
コトバ ひとつ。
死にたい、死にたい、ゆうて
生きとる。
ゆうたらあかん、おもて
ゆうてしまう、
「死にたい」が
毎日。毎日。。
おれ、あかんたれねん、と
ゆわれへん国では
死にたい、や
殺してやりたい、が
あふれて 首くくったり首絞めたり。
(誰かを悪者にな、負け犬の国)
「あかんたれ」の コトバひとつ、
軽く笑いとばしたれや。
あかんたれで 生きられるなら
あかんたれで 明日も熱くなれるなら
もう 誰も責めんですむやん。
   コトバひとつ まちごうて
   コトバひとつ つうじのうて
   いっぱい人が 死によった
じぶんのコト あかんたれや、ゆう人を
嗤う、あんたれねん、と、ゆわれん人が
いっつも 鉄砲もって 攻めてくる。
あかんたれの国を滅ぼして 
エライ国になって
あかんたれらを閉じ込めて殺していく。
   
   (そのほうが あかんやろ
   (そのほうが えらないやろ
じぶんのコト
「あかんたれやった」ゆうて 
黙ってしもうたお父ちゃん、
お母ちゃんは泣きよったけど 
お父ちゃんは カッコよかった。
その遺言のつづきみたいに 
私はあかんたれの 詩ィ書きよる。
あかんたれの国に 生まれて
あかんたれの家で 育って
毎日
死にたい、死にたい、ゆうて
生きとる。
ほんま、
迷惑な話やでェ。
(bouy掲載原稿)

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