02_詩」カテゴリーアーカイブ

月蝕

月の名を知りたいなら 半月の夜、その裏側へ行きな ただ、月の本名を知って帰ったも … 続きを読む

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インナーチャイルド

私が抱きしめるあなたは 母に抱かれることのなかった あなた あなたが私を抱きしめ … 続きを読む

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逆さまの国

頭は上についているのに 人差し指たちが 私の頭は底辺にあると 珍しそうに つつい … 続きを読む

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飽和する部屋

毎日ため息の数だけ窓に夜 毎夜吐息の数だけ開く眼 毎日錯乱する音楽が 憂いを売り … 続きを読む

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炎の中で産んだ子に

痛みが私を突き動かすのだ 何十本もの針から 毒が首に差し込まれ 私は自分の神経が … 続きを読む

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ピンクのマニキュアを買う 好きな男に会うためだけ その日の私の爪を 彩るのは四十 … 続きを読む

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夢からの便り

忘れ去りたい過去ほど 眉間に刻まれ 悩んだ汗や疲れた陰が 額に滲む 頭の記憶より … 続きを読む

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タイムリミット

冷蔵庫の中で母は  飛蚊症と老眼の目を凝らしながら 自分の賞味期限を何度も何度も … 続きを読む

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アンテナ

アンテナが張り巡らされて うるさい 春の雨の水滴が どんなに意思表示しても 夜を … 続きを読む

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春の視線

病院の玄関で、横たわったまま 毛布で、ぐるぐる巻きにされた 早歩きの真っ青な老人 … 続きを読む

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